米国歯周病専門医よりご挨拶


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岸本 隆明(歯科医師、歯学博士、MSD)

【略歴】

1983年 大分県に生まれる
2007年 長崎大学歯学部卒業 (DDS取得)
2008年 同大学付属病院研修医室勤務
2012年 同大学歯周病科大学院終了(PhD取得)
2013年 岸本歯科勤務、日本歯周病学会認定医取得
2017年

インディアナ大学歯周病科postgraduate program修了 (MSD取得)

2018年

長崎大学歯学部臨床准教授

米国歯周病学ボード認定専門医取得(Diplomate, American Board of Periodontology)


はじめまして、歯周病専門医の岸本 隆明です。
 自分は大分で生まれ大分で育ち、歯科医師である祖父や父の背中を追いかけて長崎の地で歯科医学を学びました。歯科医師となり、患者さんの治療を経験する中で、歯周病疾患に対する疑問やその治療に興味を抱き、長崎大学大学院では歯周病におけるメカニズムの研究に携わりました。
 その後、父がオクラホマ大学に留学していたこともあり、自分も世界基準の歯周病やインプラント治療を学びたいとの思いからアメリカインディアナ大学のPostgraduate programで3年間、患者さんの治療を通して臨床医として歯周病の治療やインプラント治療を学びました。卒業時には学年で優秀な成績を残した学生の中から選ばれるアワードを2つ受賞することができました。

 


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インディアナ大学歯周病科レジデント達と

 

 

 アメリカ歯周病学会によると、歯周病専門医は“歯周病の予防、診断、その治療とインプラント外科に特化した歯科医師である”と定義されています1。歯周病治療には 様々な治療が含まれており、歯ぐきの退縮をカバーする根面被覆や歯の周りの組織の再生療法など多岐にわたります。また、 重度の歯周病や侵襲性の歯周病に加えて分岐部病変やインプラント周囲炎も、歯周病専門医が管理するべき疾患としてアメリカ歯周病学会により推奨されています2。これらの治療には高度な専門知識と臨床経験が必要なだけではなく、患者さんの良好なブラッシング、定期的な来院と患者さんごとのリスク管理が必要不可欠です。その上で患者さんの長期的な口腔健康の維持と向上を目指しています。
 日本とアメリカでは制度や文化の違いがあり、治療の決定基準が異なるということをよく耳にしますが、現在、科学的な根拠のベースとなっているのは英語論文ですので、 科学的根拠における国別の違いは学問的にはないはずです。しかしながら、治療の選択や質には差があるのが現実です。それと同時に、科学的根拠に基づいた治療(Evidence based dentistry, EBD)の実践には歯科医師の臨床経験や専門知識、患者さんの希望、最新の科学的な根拠が重要であり、これらすべての要素が治療の意思決定を左右します3。そこで、科学的な根拠に基づいた正確な情報を提供し予知性の高い治療を行い、 院長の理念を引き継ぎながら患者さんの生活の質(クオリティオブライフ:Quality of Life, QOL)の向上に寄与していきたいと思っております。
 また、多くの方々のサポートがあり今の自分があると思っていますので、地元である大分への社会貢献や人材育成などにも貢献していきたいと考えています。特に若い歯科医師や衛生士の育成は大分の歯科医療の質の向上に最終的には繋がっていくと思いますので、大分の地域の歯科医師の先生と連携して少しでも寄与していきたいです。

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インプラント治療の様子

 

 

References:

  1. https://www.perio.org/consumer/periodontist2.htm
  2. Krebs KA, Clem DS 3rd; American Academy of Periodontology. Guidelines for the management of patients with periodontal diseases. J Periodontol. 2006 Sep;77(9):1607-11.
  3. http://ebd.ada.org/en/about?source=promospots&medium=ebdrotator